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zoom RSS 【映画】21グラム

<<   作成日時 : 2004/06/17 02:25   >>

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6/15 「21グラム」鑑賞@銀座ピカデリー。

監督アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。この名前は絶対に覚えてほしい。
今の映画界で最重要人物といっていいと思う。たった2本目の長編映画なのに。

そして最新作「21グラム」鑑賞。
この衝撃を、感想を、世界を、なんと言えばいいのだろう。とにかく最高傑作に間違いない。
一人でも多くの人に見てほしい。この大傑作を。
映画を見て打ち震えた。心の奥底の部分をぐらぐらと掴まれたような震動がある。感激したというだけでは言い表せないように思う。

「命が消えるそのときに人は”21グラム”だけ軽くなる」
この”21グラム”をタイトルに掲げ、ショーン・ペン/ナオミ・ワッツ/ベニチオ・デル・トロら3人が扮する主人公たちがめぐる運命。
ある事件をきっかけに何も関係ない世界で暮らす3人が交差していく。
この3人の交差を徹底的にリアルに、そして重厚に、一部の隙もない完璧さで見せていく。
人の命が消えた時の”ほんの少しの重さ”と、3人が迎えてしまう運命の”みえない重さ”。
とにかくものすごい映画だ。とてつもなく分厚いのだ。

まずは映像面。
オープニングのホテルの部屋からのタイトルバックのタイトさから始まり、まるでほこりまで見えてしまうような匂いたつような映像。原色を原色以上に濃厚に見せていく映像から、今いる世界の匂いまでもがしてくるようだった。すばらしい。

次に編集面。
3人の物語を時間軸をバラバラにして断片的に少しずつ見せていく。どこから始まって、どこに向かっているのかさえも観客の頭の中で再構築させるその手法。
イニャリトゥの前作でありこれまた大傑作の「アモーレス・ペロス」でも見せた手法を更に円熟させて披露していく。
そしてこの断片的な見せ方により、ごく普通の映画編集的な見せ方では”ある特定人物にのみ”感情移入しやすい部分を、3人の全てを平等に見せていくことで敢えて誰かに感情移入しにくくする。
そこにあるのは神の視点か。

次に脚本。
3人の迎える運命の過酷さ・そして最後の希望。とてつもない脚本だと思う。
これはいつ誰に起きてもおかしくない運命の物語だと思う。
人生について−作品中で繰り返して使われるせりふ「それでも人生は続くんだ」。人生は続くのか?いや続かないのか?心の中で繰り返される。
神について-神はいるのか?なぜ神はいるなら過酷な運命をおしつけるのか?なぜ黙ってみているのか?繰り返される。
愛情について-子供への愛。妻への愛。夫への愛。恋人への愛。愛の終わりはどこなのか。
これらモチーフを徹底的に見せるとてつもなく練られて、最高のセリフをちりばめた脚本。

そして役者。
主演3人が恐ろしいまでリアルな演技を披露する。もはや観客からは演技でなく、今ここで繰り広げられている人生そのものに見えてくる。
喜ぶ・怒る・あきらめる・愛する・赦す・・これらいろんな感情を見事な演技で見せていく。
ショーン・ペン/ベニチオの上手さはこれまでも承知のこと、ナオミ・ワッツの悲しみの体現はすばらしかった。こんな上手い役者だったんだと関心。(上映中はスクリーンに夢中でそんな関心もうかばなかったが。)

これら全てのエッセンスを見事にまとめあげたイニャリトゥのすばらしさ。
ありがとう。こんなすばらしい映画を作ってくれて、とさえ思った。

とにかく見てほしい。最高傑作だから。
そして自分も思う。どんな運命でも神がいようといまいとも人生は続くんだ・・と。

言うまでもなく★★★★★(5コでは足りない。10コはあげたい。)必見。

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「【映画】21グラム」について
「【映画】21グラム」について こんにちは。 「21グラム」大絶賛ですね!!私もすご〜く見たいのですが、まだ見に行けてないので、早く行かねば、とブログを読んで再確認してます。 この監督さん、2作目にしてこの俳優陣が揃ってしまうなんて、それだけでも彼の力量がうかがわれますね。 ...続きを見る
miton@WebryBlog
2004/06/17 13:30

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
見たかったー!いけないうちに終わってしまった。
mi
2004/07/27 10:45
さて私もレンタルビデオではありますが鑑賞させていただきました。
まずはタイトルバック。”タイト”という表現をされていましたがまさにその通り
これから始まる静かで重い物語の邪魔をしないようなオープニングです。
本編は編集法もありますが多くを語らずイメージを喚起する手法で私好みでしたし
ナオミ・ワッツも最高!!うまいねこの人って感じです。まあいい映画にはいい脇役
って感じで本作でもデル・トロの奥さん役の人、良かったなあ〜
事故を起こしてデル・トロが自首したあとに車を洗うあの場面はリアルだなあ、いい感じだよなあ。まあとにかく全体的な雰囲気と映像の美しさはでっかいスクリーンで
観たかったなと思いました。やっぱ映画は映画館で観ないとな、と感じたメガネでした。ちなみに次は「ミスティック・リバー」を鑑賞予定です、DVD借りてきました。
では。。。
メガネ
2005/02/17 23:29

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