40's SubCulture Blog

アクセスカウンタ

zoom RSS 【映画】2004年度ベスト10

<<   作成日時 : 2005/01/03 03:03   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

それでは2005年の本編第1投稿。

まずは昨年2004年のベストからやはり入稿かなと思っております。
一部の方の年賀状にはくどくどとと間違いなく皆様の家に届いた年賀状の中では過去10年の中で一番文字数の多く読みづらい年賀状をお届けした中に記述させていただきました。
限られたスペースの中で1行きりでコメントで悩んだ分の補足も兼ねて今年はBLOGの方にも詳細版でコメントさせていただきます。
ということで昨年2004年の映画マイベスト10でございます。

(前置き)殺人の追憶
一昨年の東京国際で見たうえ昨年の年賀状で1位に書いた「殺人の追憶」。そのため今年の年賀状では記述しなかったんですが公開は昨年。従って間違いなくこの作品は昨年の公開作品ではベストといっていい作品。同じく韓国映画の傑作10選に間違いなく入る「吠える犬は噛まない」のポン・ジュノ監督がその天才ぶりに磨きをかけている。フォーマットとしては史実を基にした連続強姦殺人事件を追う刑事ものとと思わせつつ、実は時代と想いに対する映画だったという奥行の深さに感銘。
過去作品にも共通するセピアな色合いに、センスいい音楽、主人公たちの抱える切ない孤独とコミュニケーションへのささやかな希望。徹底した作家性と見事なエンターテイメント性の同居という時点でこの作品の突出ぶりを見せていたと思います。必見にして最高傑作。

@ 21グラム(米)
もはや現段階では生涯のベスト10にさえも入るほどの名作であり傑作であるといっていい作品。前作「アモーレス・ペロス」でも見せた交差する運命の手法を更に発展・そして神々しいまでの深度をもって見せたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の手腕にとにかく拍手。交差する2人の男と1人の女の運命を徹底的に切なく見せる。粗野にみせつつ計算されつくした繊細なカメラワーク、時間軸を一度ばらばらにした上で断片として放り込みながらその物語を浮き立たせるトリッキーな編集、そして愛情や宗教や本能といった様々なモチーフを盛り込んだ素晴らしい脚本、それをささえるショーンペン・ナオミワッツ・ベニチオデルトロ3人の完璧な演技、見事なまでの奇跡的傑作といいたい。イニャリトゥ監督は今後も間違いなく数々の傑作を作っていくだろうと思われるが、とにかくこれほどまでに素晴らしい作品を見せてくれたことに感謝したい。

A地球で最後のふたり(泰)
とにかくこの映画はさざ波のように穏やかである。終始さざ波が寄せては返すようなトーンで展開をする。その中に徹底的に優しく切ない物語を静かに静かに展開する。一言、これほど美しい恋愛映画を見たことがない。タイという街で偶然出会うことになる雑駁なタイ女性と病的に神経質な日本男性。この文化も生き方も違う二人が出会うことにより、さざ波のように静かな感情の揺れが起こる。この静かな揺れが圧倒的に美しく切ない。気がつくと切なく泣いていた。二人の間に流れるのは安易な恋愛に横たわる言葉ではなく幻想でもない。ただそこに居て心が少しずつ近づく、想うことのせつなさ。ゆうばりでペンエーグ・ラッタナルアーン監督にサインをもらいながら言えた言葉は「Beatiful」それだけだった。傑作。

Bディボースショー(米)
圧倒的なペースで佳作をリリースしつづけるコーエン兄弟。どの作品も間違いなく自分的には大好きな作品ばかりであることは間違いないのだが、近作はその作家性とエンターテイメント性を見事に調和させている点でやはり大きく押したい。洒脱な会話と転がりつづける脚本。2転3転するこの物語をいかにもコーエン兄弟らしい軽快な演出で彩る。もう役になりきるジョージクルーニーとキャサリンゼタジョーンズの騙しあいに引き込まれたトリッキーな大人の映画。正攻法でも非常にわかりやすく誰にでも楽しめなおかつ作家性も残すという素晴らしさに脱帽である。

C悪い男(韓)
正直それまでのキムギドク監督作品は体に入ってこなかった。「魚と寝る女」しかり「受取人不明」しかり。その土着的演出と情念と肉体的痛みをともなう世界観にも疑問ありだった。しかし、今までの評価を180度くつがえす傑作を作ってくれたことが驚きだった。なんなんだ、この洗練された素晴らしい作品はと。今までの愛憎にまみれた猥雑な世界の中に、まるでフランス映画のような運命的恋愛を一本筋を通して描く。その物語といい主人公の想いといい演出・音楽全てのものが決して美しいわけではないはずの映画の中の世界を美しく見せるのである。そしてこんなにかっこいい恋愛映画を見たのも久々であると思いもした。多分今までは愛することの痛みを肉体的痛みを中心に描いていた部分を徹底的に精神的痛みに転化して描いたことがより深く心の中に響いたと思える。キムギドクの新しい出発点であり最高傑作。

Dミステックリバー (米)
多分見た方も多いであろう。その深くどうしようもなく切ない物語世界を受け入れることは難しいと想う。しかしこの映画の中に流れる世界に気がつけばどっぷりと漬かっている。腹を深いパンチで殴られたかのような衝撃。暗い川底の流れは運命も友情さえも深く流してしまうのである、辛い辛すぎる。間違いなくフィクションの世界であるのに、ノンフィクションとして捕らえてもおかしくないリアルな痛み。とてつもない運命の物語。主観ではなく客観であるはずなのになぜこんなに切なく痛いのか。この痛みを感じさせた時点でこの映画は間違いなく傑作であるといえるのではないか。
 
Eエレファント(米)
昨年の映画では「21グラム」「悪い男」「ミスティックリバー」「オールドボーイ」とどうも個人的に感情的痛みに関わる作品を選ぶことがおおいような気がする。この作品も間違いなくある痛みに関する映画。高校生による校内銃殺事件を題材に”なぜこの事件は起きたのか?”という投げかけではなく、犯人や犠牲者のごく普通の日常の描写の中に事件が起きるまでを徹底的なリアルさとストイックな手法で描く。そこにあるのは本当にどこにでもある日常。この日常の中に事件を放り込む。象の一部分しかわからない人間には象の全体を描くことはできないと監督は言う。数々のこの事件に関する報道はあくまでも象の鼻の一部だけなんだと。象の全体イメージを描くためにとった実験的ともいえる手法。実験的ではあるのだが間違いなく横たわっている真実。なぜ?という疑問を投げかけた時点でこの事件の真実はつかめなくなるのではないか、そう映画を見て思った。

F最後の恋、初めての恋(中)
少しタッチを変えてこういう恋愛映画も大好きです。日本人男性と中国人姉妹の恋愛を繊細に描く良作。丁寧な演出と脚本、そして劇的ではない役者たちの色合いもすばらしい。渡辺篤郎もしかりだが個人的にはシュー・ジンレイの儚いまでの美しさに見とれてしまった。本当にきれいなのである。繊細で儚い姉の姿、切ないなあ。そして主人公がとった最後の行動、人を愛する気持ちと中国の牧歌的田園風景とが重なり涙しました。美しい。オススメ恋愛映画。

G世界の中心で愛を叫ぶ(日)
多分とてつもなく大勢の人たちが見ているであろうこの映画。自分としてはブームというものは一切抜きにして叙情派監督行定勲が現段階での能力を全開にして作った傑作として評価したい。そしてその繊細で淡い映像を作っていた根幹のカメラ篠田昇氏の遺作になってしまった。もうあの映像だけで泣けてしまうほどの繊細なカメラが見れなくなってしまったの本当に悔やまれる。本編だが監督と同世代であるがゆえか80年代を中心とした同世代感と、私の大好きな喪失と再生というテーマが見事にシンクロしてして泣けたのである。特に物語としての泣きを見せる後半部よりも、二人の歩み寄りを見せる前半部のせつなさ。泣かせようという物語では無い部分の方が、より切なく泣けたのである。埠頭の会話・バイクの二人乗り・ウォークマンへの録音・ただ見るだけの表情・そしてそのテープを聴く現在・これらの端々にある切ない感情の方がより泣けたのである。

Hオールドボーイ(韓)
なぜ日本のマンガなのにこれほどすごい映画を日本では作れないのか。そういう見方からしても韓国映画の底力を見せつけられた。監禁と復讐・そして二人の男を迎える衝撃的な運命、圧倒的な世界観の深遠さ。前半はコミカルな要素も若干はさみつつもテンポよく見せるが、一転して後半ではより深く男たちの運命を激しく展開させる落差。そのテンポある演出と、芸術的な映像、そして説得力ありすぎる物語と脚本。宣伝ではいわゆる復讐という要素を大きく見せるが、この作品は正に運命に関する映画であることはまちがいない。ラストの衝撃、そして主人公の選んだ道の深さ。切なくて泣けた。

Iジョゼと虎と魚たち(日)
大好きだった前作「金髪の草原」に引き続き一風変わった恋愛をモチーフに描いた犬童一心監督の新作。恋の始まりと終わりを優しく描き、切なく泣いた。なぜか犬童作品には毎回泣かされる。ここで泣けというシーンではなく、本当にありふれたたわいない喜びのシーンで泣けるのである。そこにある主人公たちの気持ちの優しさに切なく泣けるのである。今回は二人が乳母車で川沿いを駆け抜けるシーン、ここで泣いた。そして池脇・妻夫木の二人の若手演技派の自然な演技にも感情を移入してしまった。自分の心の隅の方に常にひっかかってくるような切なくて好きな作品でした。

と以上10本+1でございます。
この他にも「気まぐれな唇」「ヴィレッジ」「ハリポタ アズカバンの囚人」あたりも次点ではいっておりましたがまずはやはり印象に残りもう一度どころかニ三度見たいと思っているものを選んでみました。それでは今年も素晴らしい作品と出会えますように。。



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
この中で見たことあるのは「21g」だけ。
命が消える時、人は21gだけ軽くなるとか。
ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロと3人全員がオスカー候補に上がった俳優らしいけれど、ショーン・ペン以外は知らない知らないので、どれくらいすごい顔合わせなのかという事がよくわからない(^^;ハハハ

現在、過去、現在とシーンの時間軸が切り替わるので、最初「んっ?!あれれ?」という感じだったけれど内容は悪くなかった。
ずしっと重量感のある作品でしたね。
ぴんくのひつじ
2005/01/04 06:59

コメントする help

ニックネーム
本 文
【映画】2004年度ベスト10 40's SubCulture Blog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる