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zoom RSS 【映画】2005年度ベスト10

<<   作成日時 : 2006/02/13 23:55   >>

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あーもうこんなに時間がたってしまいました。有言不実行とはこのことなり。でいまさらといいつつももはや遅しの昨年を振り返りつつベスト10を遅まきながら発表しときます。シネ年賀状でも一部の皆様には公開しましたものの拡大バージョン。

@ エターナルシャンシャイン(米)
 MV出身の気鋭映像系作家ミシェルゴンドリーが構築した切ない恋愛映画の最高傑作。これが昨年のベスト1ですねえ。前作ヒューマンネイチャでは映像とエキセントリックな作風がスパイクジョーンズ一派と強く認識させられましたが、今作ではその映像手法をうまく小道具としてこの素晴らしい恋愛映画で使っている点が素晴らしい。MV出身監督にありがちな映像はいいんだけど物語が・・的な要素は一切なく、ラスト廊下での告白シーンにはすっかり泣いてしまいました。BECKの音楽の使い方も絶妙でしょう。満点。

Aリンダリンダリンダ(日)
 ゆる系ジャパニーズ青春映画とくくってはもったいなし。とにかくキャスティングの妙がいきまくってるのがいいっすねえ。ペ・ドゥナのもっとも正しいキャスティングの使い方ではないかと。最初にストーリーとキャスティング聞いた時は大丈夫か?と思ったものですが、本編見たらまあ面白い。また高校生時代の空気を見事に切り取り今は無くしてしまったけれどもくっきりと思い出すあの時間を回想させられました。群馬(たしか前橋)で撮られてる田園風景が現代という時代感を敢えて消してその誰しもが思い出せる時代にレイドバックさせるあたりもいやにくい。高校時代にバンド始めた自分には素材も含めて共感しまくりでございました。

Bトニー滝谷(日)
 静謐な日常的世界を端正に描く市川準の傑作。日常として今隣にあるかもしれない物語なのに、決してリアルではなくまるで美しい日常の御伽噺のような世界を写す。静かできれいで奥深くて、でもその中にひっそりと見え隠れする孤独な心情。その孤独と愛情を静かな中年男の想いのたけとして淡い映像でゆったり描く素晴しさにのめりこみました。

Cサマリア(韓)
 キム・ギドク。今はすっかり韓国の作家系監督としてはメジャーになったこの人も初期の作風は何回か書いたが個人的には泥臭すぎてついていけなかった。しかし・・『悪い男』からまるで方向転換したかのような洗練さを展開。泥臭い物語を静謐で崇高な映像として見せる手腕は今作でも見事なまでの発揮ぶり。映画の中で繰り広げられる物語は猥雑で醜いはずなのに、そこにいる人々や風景は宗教画のような崇高さを放つという見事な傑作。女子高生の友情と親子の愛情という二つの物語を前後半で展開するという実験的展開も見せられました。

D親切なクムジャさん (韓)
 『復讐者に憐れみを』『オールドボーイ』に続く復讐三部作ラストをパク・チャヌクはどのように展開するか?に興味深々。そして復讐という物語とは対極にいるかと思われる清廉なイメージのイ・ヨンエを主役にするあたりもにくい。そしてこのラスト作では復讐という感情の先に壮絶な赦しという感情を見せたわけです、やられた!復讐という思い自体が基本的には連鎖をするものであり、加害者と被害者という構造の中で永遠の連鎖をしてしまうとも思われる感情である復讐にピリオドを打つための赦し。物語自体はわかりやすくそしてスタイリッシュな映像でテンポ良く展開すれど、非常に精神世界や宗教観的発想にも近くなってくる素材を上手く見せた点でも傑作でしょう。全てを覆いかくすかのような降り始める雪に象徴される世界の構造を、そして我々がその際に考えるべき道を提示されたような気がします。

E映画日本国憲法(米)
 非常に映画としては限られた人たちのみにしか見られていない映画であると思う。そんな中で自分は思った。戦後60年という節目の年に戦争の記憶は自分も含めて無く、そしてその記憶を持つ先達たちも少なくなってきているこの時代にこそ見られるべき映画だと強く共感した。だからこそもっと多くの人に見られるべき映画だと。井戸端会議と変わらないレベルのコメンテーターがさも知ったかのように誰でも言える発言を繰り返す昨今のテレビを中心としたメディアの垂れ流し、いや何の思想も思考も無い情報に流されやすくなっている(というか流されるのは当たり前だと思っているが)日本人への警鐘でもあると思う。決して偏った意見ではなく憲法改正反対とこの映画を見て強く思う。なぜなら世界で唯一の被爆国家であり、その経験の中で戦争を放棄するという世界的に見てもとても大事な主張を持った国が日本であり日本国憲法だから。それが敗戦国だからとか占領下での判断だからとかは関係ないと思う、この世界的な正義が見えない時代だからこそ強くその主張を持ち続けるべきだと思ったのです。時にはきちんと考えていきたい、考える動物として。

F約三十の嘘(日)
 NANAですっかり監督としての成功をした大谷健太郎の作風が発揮された良作。物語だけを見るとトリッキーな詐欺映画として見えてしまう。同じ列車に乗り込んだ久しぶりに終結した詐欺一味。その中で繰り広げられるコンゲーム・・といくところが、中谷美樹を主役に配した恋愛映画として映画は展開を見せていく。詐欺という行為の中で繰り広げられる会話、相手を振り向かせるための恋愛のかけひきとしての会話。どちらも会話という手段を用いるし、その手段を映画としてもっとも得意とする監督の作風が見事にマッチするというのがこの映画なわけです。列車を降りようとする中谷・椎名のやりとりのシ−ンの切なさ、好きですねえ。この詐欺映画でもすっかり恋愛映画とするあたりがさすが日本のウディ・アレン。ダメ男にいい女って構図もそういや似てますね、あっそういえばNANAも・・。

G同じ月を見ている(日)
 復帰窪塚洋介の今作。土田世紀の漫画原作なれどその圧倒的な世界観をスクリーンに焼き付けた名作といいたい。個人的には土田の筆タッチはいまいち泥臭すぎてなじめない部分あり、しかしその泥臭いとも思える筆はこの3人の醜くも美しい物語を実現するには最適だったのでしょう。そして映画ではその美しさや切なさを見事に表現。一般的(この一般的という表現個人的には嫌いだが、一般とか普通って何だ?^^)にはエミへの愛情に必死にしがみつき無垢なドンの友情を捨てていく鉄也の醜さに感情移入できるかという視点はあるけれども、そのラストに見せる鉄也の感情の露呈に号泣させられた。いやあ本気で泣きました、号泣。完全に映画の中の世界に入り込んでしまいました。皆さんは泣けましたか?

Hリチャードニクソン暗殺を企てた男(米)
 一人の孤独な男がいかにしてその事件までを迎えていったかをストイックに描く傑作。とにもかくにも圧倒的なショーン・ペンの演技力は見事としかいいようもなく、演じるというよりは正に乗り移るといった感の役作り。その男は決して特別なわけではなく、ただ人より不器用で上手く表現ができなかっただけの男。しかしその男がその日常を少しずつ狂わせていき孤独を寂寥を深めていく姿を淡々と演じるすさまじさ。追い詰められていく男と物語に驚愕させられたわけです。その映画の中で見せた事実にへえという感想を述べるだけでなく、現代が抱えて膨らんでいく病にも深く考えさせられる一本でした。

I亀は意外と早く泳ぐ(日)
 昨年はなんだか作家性の強いものや社会性の強いものを選びがちだった中で、やっぱり個人的にはこういうゆるーくてかわいいコメディも絶対的にありだと思っております。いやあほのぼのと楽しい映画だった、好きだなあ。主演の上野樹里のコメディアンヌぶりが最高なわけです、彼女は本当に数少ないコメディエンヌとしてもやっていけると思う。そして古くはシティボーイズ、今ならトリビアの三木聡の徹底的なまでのゆるーいテンポ感を満載にした笑いにニヤニヤ笑いを連発させられたわけです。もうえっ?と思うくらいタメたっぷりの間だとか、シュールこのうえない設定や小道具や物語や会話。正に三木聡ワールドfuturing上野樹里という風情。岩松了・ふせえり・蒼井優の脇役もいい味だしまくりってのもいいです。そしてシュールな笑いばかりなのに、なんだかラストはほんの一歩だけ前に踏み出しているかのような暖かく前向きなエンディングにも惹かれました。

とここまでベスト10を書きましたが、圏外で候補作になったのは
・ロング・エンゲージメント ラストシーンが最高
・マイ・ボディガード 新旧の名優に圧倒されました
・コンスタンティン ハードボイルド+宗教観+SFという世界が大好き
・バタフライエフェクト トリッキーな世界と愛情の融合
・フォーガットン 否定的な意見でまくりですが自分は大肯定、ラスト圧倒された
・電車男 テレビ版はNG・映画版は一人で号泣、中谷エルメスじゃなきゃだめでしょう
・ヴェラ・ドレイク なぜ彼女は犯罪行為を犯したかに入り込んだ
・ABOUT LOVE 好きだなあこういう恋愛映画、日本/台湾編が大好きっす

ということで今年も遅くなりましたがよろしく!!!

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