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zoom RSS 【映画】「弓」

<<   作成日時 : 2007/01/27 22:51   >>

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1/27 「弓」鑑賞@早稲田松竹。
昨年見逃していたキム・ギドク監督最新作を鑑賞。孤高の天才の本領発揮という素晴らしい作品だった。
過去のブログでも触れたが、土着的野生さ(=荒々しい粗暴さ)が強かった初期作風から一転、”悪い男”から得た静謐な美しさにより、崇高で美しい洗練へ移った作風はこの作品でも発揮。

今回は海の上に浮かぶ小さな漁船に暮らす老人と少女の愛情を描く。海と船、主要な人物は3人のみ。
この非常に限られた世界を、情感たっぷりに豊かに描いていることに驚かされのめりこんだ。

筋書きだけ書けば、少女を拉致し船の上で10年間軟禁状態で暮らす老人。外の世界を何も知らずただ老人を信じ暮らす少女と、彼女が17歳になる結婚する日を待ちつづける老人の元に、釣り船客として訪れた若者が二人の関係に波を起こす・・・ということで非常にきつめの要素も多いわけである。

ロリータ的愛情・拉致と軟禁という一見タブーともとれる設定を用いているのに、そこにあるのは崇高な愛情。
色濃く残す宗教観。古い釣り船と仏教画が点在する二人の世界に、弓と身体を使った占い、結婚の儀式、そしてラストシーンでの空に放った弓の行方はまるで聖書にあるマリアの処女受胎のような描きかた。
ただセックスというわかりやすい表現を超えた愛情がそこにあるようにも深読みできる。

沈む釣り船の行方はどこかに消えた老人のようでもあり、空に消えた弓矢のようでもある。
まるで二人の生活そのものがまぼろしだったかのように。。。

モチーフだけ見れば魚と寝る女から使っていたものであるが、あの泥くささはもはや無い。洗練のみであるこの監督の作品としてのアピールはエンドタイトルの”キムギドク11作目の作品”というテロップに強く感じられた。
グエムルの天才ポンジュノとの論争で韓国映画から引退する宣言を出した最終作は次作だが、キムギドクよどこへいく?

評価★★★★(4.8でほぼ満点。)

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